戦後の荒んだ子どもたちの精神(こころ)を救った、新城紀秀先生脚本の史劇「北山」。長い眠りについていたこの舞台が、当時の出演者の熱い想いにより、現代版組踊「北山の風〜今帰仁城風雲録〜」として復活し、15年が経ちました。
※公演時間1時間45分予定(休憩なし)
現代版組踊「北山の風」は、沖縄本島北部やんばる(主に今帰仁村・本部町・名護市)の小学3年生から高校3年生までの子どもたちが、芝居と創作ダンスで今帰仁城にまつわる物語を演じる舞台です。
今回の公演は、15周年記念の特別公演のため、現役メンバーのほか卒業生も舞台に参加します。
原作:新城紀秀
主催:現代版組踊「北山の風」15周年記念公演実行委員会
共催:北山てぃーだの会
企画制作:一般社団法人 TAO Factory
後援:今帰仁村, 名護市, 本部町, 北部広域市町村圏事務組合, 今帰仁村教育委員会, 名護市教育委員会, 本部町教育委員会, 名護市商工会, 名護市観光協会, 本部町商工会, 本部町観光協会, 株式会社FMやんばる
協力:今帰仁村観光協会, 今帰仁村商工会
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協賛広告掲載要項
現代版組踊「北山の風~今帰仁城風雲録~」は、2010年より今帰仁村を中心とした沖縄県北部地域の小学3年生~高校3年生が中心となり活動しています。
今帰仁村にある世界遺産今帰仁城跡が北山グスクと呼ばれていた時代...。 時は1416年、琉球は三山時代の終わり頃、北山と中山との間に戦が起こります。 北山王朝最後の王「攀安知」と北山の山狗と呼ばれた副将「本部太原」との確執、そして、王の忘れ形見である「千代松」の仇打ちを芝居やダンス、空手や琉球舞踊を織りまぜ描いた、知られざるもう一つの北山落城の物語です。舞台で演じるお話
実は、「北山の風〜今帰仁城風雲録〜」には、昭和20年〜21年に創られた史劇「北山」という原作があります。その当時、主席訓導(今でいう教頭にあたる役職)だった新城紀秀先生が台本を書き、当時の教え子達が演じ、昭和21年3月に今帰仁小学校で舞台発表を行いました。
昭和20年6月23日に太平洋戦争において日本で唯一地上線となった沖縄戦が終結、同年8月15日には、日本が降伏し戦争は終戦となりました。しかし、戦争が終わったからといって人々の暮らしはよくならず、今日、明日の食べるもの、着るものをどうするかで精一杯の日々。大人も子供も、身も心もすり減り、明日への希望も意欲も活力になることは何もないという状況。「このままではいけない!」「なんとかしたい!」子供たちや大人にも希望や笑顔を、という気持ちで新城紀秀先生が脚本したのが史劇「北山」でした。
昭和21年当時の子供たちが熱演した史劇「北山」は、戦争で心に深い傷を負った人々の希望の光となったのです。
そして時は流れ平成となり、当時の紀秀先生の教え子達が、あの当時生きる原動力になった「北山」を復活させ、紀秀先生に恩返しをしたいという強い気持ちで立ち上がり、人と人を繋ぎ、演出家・脚本家である平田大一氏により2010年に史劇「北山」は、現代版組踊「北山の風〜今帰仁城風雲録〜」として、見事に復活公演をとげたのです。
戦後の本当にまだ世の中が大変だった時に、みんなに希望と笑顔をと頑張った新城紀秀先生と史劇「北山」に関わった当時の教え子の方々、そして現代版組踊「北山の風〜今帰仁城風雲録〜」として復活した後、この舞台を守り引き継いでくれた先輩方、関係各位、応援してくださる皆さま、たくさんの方々の想いで繋いでいる舞台です。